「直観でわかる数学」畑村洋太郎
<<
作成日時 : 2008/07/01 22:20
>>
ブログ気持玉 0 /
トラックバック 1 /
コメント 0
失敗学の畑村本はどれを読んでも明晰で、「ああ理系というのはこういうもんだよ」と感じる。その著者の宿願の数学本と聞いて、手に取ってみたのであるが、残念ながら失敗学の本ほどにはしっくりこなかった。もしかすると、今までの数学の教師がいずれも良い教師であったのかもしれないのだが、ここで嬉々として述べられている説明がどれも当たり前のように感じられて、今ひとつ爽快感がなかった。特に行列のところなどは顕著で、こうした説明で「わかった」となる人がどの程度いるのだろうかと甚だ疑問に感じる。複素平面についての説明ももう少し先に進めば面白いところなのにと思わざるを得なかった。一般には高い評価を受けている著作であるが、誰もがしっくりくる内容ではない。
一方で、一つの素材を納得いくまでこねくり回すとか、あるいは論理的な展開にとらわれずに順序を変えてみると言った発想は有用である。最後の語録にあるように数学の教科書の記述はエレガントすぎる。エレガントな記述を、話を膨らませることの苦手な教師が教えることが通例であるとすれば、数学が分かりやすいわけはない。著者のようなことを横からいつも教えてくれるような先生に巡り会えた人には不要の、巡り会えなかった人にはお役立ちの一冊である。
|
ブログ気持玉
クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
トラックバック(1件)
| タイトル (本文) |
ブログ名/日時 |
直観でわかる数学
直観でわかる数学(2004/09)畑村 洋太郎商品詳細を見る
...続きを見る
|
hobo-sickboy- 2008/07/11 06:50 |